ぼくののうみそ-・x・

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謎の山菜現る
今日の出来事だ。

場所は関東某県の奥地。時間は昼12時。とある集落を訪ねた俺と他2名。
飯にしましょう、と連れられた半分民家の蕎麦屋にて、俺は昼飯をご馳走になろうとしていた。
俺側の同行者2名の他、目の前には地元のオッサンと、そして長老のような貫禄を持つ一人の老人。

入り口の玄関に靴がたくさんあったので繁盛しているのかな、と思ったが中に入ると客は一組だけ。となるとさっきの靴は客のものではないのか。
玄関には客の靴より家族の靴のほうが多い。さすが半分民家だ。

中に進めば、元々は奥に仏壇なんかを飾っていたのだろうと推測される広い座敷に、隣の席との距離も考えず無造作に置かれたテーブル、そしてそれを囲む座布団が、他の客とを区別しているだけだった。
どこにどう座っていいのか分からない。さすが半分民家だ。

非常に腹を空かしていた俺の前に程なくして料理が置かれた。
美味そうな天ぷらだ。
かき揚のようなものと茄子や芋の天ぷら、そして正体不明の葉っぱの天ぷらだ。

「とりあえずいただきましょう」という言葉で、極度の空腹状態だった俺はかき揚に飛びついた。
うまい。

茄子の天ぷら、芋の天ぷらも最高。
昔茄子が嫌いだった頃の自分が愚かに思えるほどのうまさ。
最新の「俺の好きな野菜順位」では茄子は二位だ。(永世一位はジャガイモ)

食欲のおもむくままに箸をすすめる俺。
正直味の良し悪しはよくわからなかったが「空腹は最高の調味料」とはいったものだ。うまい。店に並んでまで食うやつの気がいまだに分からない。
そして勢いそのままに謎の葉っぱの天ぷらもガブリ。
ところがだ。

「オロロッ」

心の声だ。

食った瞬間に分かるそのまずさ。
空腹という名の調味料が足りなかったのだろうか。分からない。
俺はよほどの珍味でなければ好き嫌いなくほぼ何でも食べられる。
腹が減っていればそれはなおさらだ。
腹が減っていれば温めなくても食えるんだからな。

だが今日のそれはあまりに下品な味。果たして本当に食用なのか。嫌味なほど大自然の味だ。

よく見ると葉っぱは二種類あった。広い葉っぱと、そして細い葉っぱだ。
さっきどちらを食ったか覚えていないが、どうやら二つは別の種類のようだ。
もう一度食ってみようと思ってとりあえず広いほうを食った。
結果はオロロだった。
次に細い葉っぱを食ったがやっぱりオロロだった。
形は違うが味は互いに競い合うかのようにひどい。不要な切磋琢磨。
どうやら同じ種類のようだ。

細かく味を説明すると、シュンギク性の苦さをシュンギクよりもっとワイルドな苦さにした、つまり早く言うと雑草の味。
この葉っぱ、地域の名産なのだろうか、他のかき揚や天ぷらは非常に美味しいのにこれだけはどうしても受け付けない。
そんなことを思っているときだった。

「おいらが取ってきた山菜はうまいかいね」


ふいに老人がこう発したのだ。

「お前が取ってきたのか 謝れ」
そういいそうになったがそんなこといえるはずもなく「これは珍味ですねぇ」という褒めているのか貶しているのか分からない一言を発してしまった。
よく見るとかき揚や天ぷらに比較するとやたらと葉っぱ類の汚いこと。なんだ、老人が採取してきた山菜だったのか。どおりで。

「せっかくだから食ってもらおうとおもいまして店で揚げてもらったんよ」


そんなこと言ってるけど店の人も嫌々出させられたに違いない。
明らかに毛色の違う葉っぱを混入させられて。
まぁ半分民家だから仕方ない。

というか安全面は大丈夫なのだろうか。毎年山菜で中毒になる人がいると聞くのだが。

「さっきまでタヌキが歩いていたところに生えとったからな ははは」


俺の心配をあざ笑うかのように老人はのんきにそう続けた。非常に気分が悪い。

珍味とは言ったもののここまで珍味だと箸も進まない。
老人は「×○△@*」とカツゼツ悪くこの葉っぱの名前を教えてくれたが、名前が分かったところで味が変わるわけでもないし興味も沸かなかった。第一あまりにカツゼツが悪くて「×○△@*です」としか聞き取れなかった。

老人が「どんどんたべてください」と言うのでどんどん食べたら、どんどん気分が悪くなってきた。もう許してください。
俺の同行者2名も同じ感想を持ったようで、とても苦しそうにその葉っぱを食っていた。当たり前である。

おそろしいことにやっと食い終わったかと思ったら「はい揚がりました〜」と葉っぱが追加されてきたではないか。かき揚と天ぷらの追加はないのにだ。
じいさん、豊作おめでとう。よかったな。
今度はかき揚と天ぷらと一緒に食って味をごまかすなんてことは出来ない。ノーガードの打ち合い、ゴール前1対1の勝負だ。
これはほんとに辛かった。

こうしていきなり現れた地獄の前菜を何とかやっつけた俺だったのだが、その後の料理の味も忘れるほどにあの葉っぱは強烈で、結局葉っぱの味しか覚えていない

そして家に帰ってきてみると案の定腹が痛くなった。今もそうだ。


| fabricio zukkini | 食べ物 | 21:16 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
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以前沖縄に行った際に
当店お勧め!!「まんじゅまいチャンプルー」!!
たる張り紙を見たので、迷いも無く注文した。
どうやら沖縄の言葉でまんじゅまいとは
パパイヤ
だったようで・・・
その後はzukkini様と同じです。
やはり地方に出向く際はその土地の言葉・食べ物は事前にチェックするべきなんでしょうか?
| 工作員 | 2006/04/25 10:19 PM |
難解な地方の言葉、得体の知れないものに「特産」「珍味」「限定」などといった言葉を使ってたくみに在庫処理をするというケースが地方では多々見受けられます。
そういう目に遭わないようにするためにはやはり事前の調査は必要だと思います。
ですが、調査の範囲を越えたものが予想外の方法で出現するのもまた地方のおそろしいところです。
よほどの用事でもないかぎりなるべく地方には近付かないほうがよいでしょう。
| zukkini | 2006/04/26 5:49 PM |









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