2009.11.05 Thursday
奇麗事抜きで
「知り合った人とは最後まで。結局最後はアッチの相性ですから(ハートマーク)」(アラフォー/家事手伝い)
SPA!だったか何だったか忘れたが、電車の中吊り広告で見た男性誌の見出し「ワタシたちの婚活ホンネトーク」の中にあった一行に、俺は愕然とした。
猥雑な文字の並ぶ中吊り広告を毎日毎日何気なく観ているとこのような一文でさえいつしか「ふうん」程度で流してしまいそうだが、これってよく考えてみたら公衆の面前に晒すにはいささかお下品な文章だとは思わないだろうか。
そもそもアラフォーの家事手伝いって、まあ当然ながらただの40代近辺の無職なわけだ。ええと、40代近辺の無職。主婦でないところがポイントだ。
そんなひょっとしたら44歳かもしれない無職女性が壇上に上がって声高々に何をのたまうのかとお待ち申し上げればつまるところ、
「知り合った人とは毎回セックス 結局最後はセックス」(40代ぐらいの無職談)
フランスW杯前に岡田監督が発表した「外れるのはカズ、三浦カズ」みたいな妙な潔さ。
解くとカズ=セックスの連立方程式が成り立ちそうだが、全く持ってそういうつもりはないのであしからず。正しくはカズ×りさこ=セックスレスである。ああいや、そういう話じゃないか。
「アッチ」とか「最後まで」とかで表面上はカモフラージュしてるんだろうけど、要はセックス。ぼくらの方言でいうと「ぼぼ」である。そんな下品な内容を40代無職にハートマーク付きで言わすな。ハローワークへ言って下さい。
こんなどうでもいいこと公共の乗り物にぶら下げんなと思った訳だけど、今回に限らず、世の中にはちょっと言い方やアプローチの仕方を変えただけで、意外と見逃せない事が多い。
そんな「回りくどいんだけど、つまりこういうことなんだろ?ん?」と突っ込みたくなるような言葉、ちょっと今思いつくだけ書いてみよう。
「お釣りの出口にガムをつけるいたずらがふえております」
JRの切符売り場にはこういう注意書きがされているが、これが実に回りくどい。
大体「いたずら」ってなんだい。「やーい、やーい」みたいな無邪気なのを連想してしまうけど実態は全然違うでしょう。そんないたずらする暇人がいるはずない。
「いたずら」って性犯罪の表現にも使われるけど、犯罪に対する表現としては絶対適当じゃないと思う。
今回のにしたって、こんな回りくどい注意のしかたをしないでストレートに書けばいい。
「浮浪者がガムを巧みに用いた罠であなたの小銭を狙っています」
もう正直にこれじゃだめなのか。だってターゲットは明かにそこなんだから。
「デリケートゾーンのかゆみに」
最初聞いた時はアウトコース高めの、判定が非常にデリケートにならざるをえないコースの事を指しているのかと思ったけどどうやら違うらしかった。
そもそも普段デリケートゾーンなんて言葉に発している人を俺は知らない。熱心なサッカーファンならまずは「デルピエロゾーンのかゆみ」と聞き間違いするだろうよ。迷惑だ、オーレ。
アソコだけを取り上げて「デリケートゾーン」なんてえこひいきするなら、それ以外は「ノンデリケートゾーン」になるのではないか、どうなのか。耳も背中も足の裏も、股間がデリケート認定されたその瞬間にノンデリケートゾーン化。いやあそれはおかしい。俺は下唇もデリケートなのよ。
じゃあアコソのかゆみ、、、何と呼べば、、と言われても僕は困ります。
「やわらかうんちくん、はみだしてないかな」
これはムーニーマンというオムツのCMでの一言。
ずっと気になっていたのだけどもなかなか言えず、だけど最近吉田戦車も過去の著書内で同様の指摘していたことを知り、俺だけじゃなかった!と分かったので発表に至った。
つまりコレ、「下痢、出てねえだろうな」のことであって、CMの制作者としては「画期的な言い換え方だ!」と思ってのリリースだとは思うけど、いや逆に超ストレートじゃないのか。
そんな「下痢」に変わる画期的な言葉「やわらかうんちくん」が生まれるまでにあーでもない、こーでもないと、一体何度会議が開かれたことだろうか、なんて考えると泣ける。社内でも会議室予約のときには「下痢の新名称選定委員会」とかいう名前で取っていたのかもしれない。やはり、泣ける。
最終的にこのフレーズでGOになるに至るまでの広報担当者様の苦労を考えるとぼくもやわらかうんちくんがはみだしそうになるわけだが、新名称を「やわらかうんちくん」と最後まで争った他のニックネーム候補などを「ゆるBOYとかかなあ・・」なんて想像したりするとさらにはみだしそうになるわけ。
刺激の強い内容などについて、そのものを指す単語の使用を避け、直接的に言わないほうが良い事も勿論あるだろうが、例えば援助交際という言葉が売春へのハードルを下げたように、「軽い気持ち」の万引きが無くならないように、例えそれが悪い事であろうとも直接的で無いがゆえに抵抗が少なくなることもある。ある場合にはちょっとしたファッション感覚にさえなってしまう。忌々しきことだ。
だからやっぱり、ただのバカのことを「天然」と呼んで、本人の抱える重大な問題をきちんと伝えないのは罪だと思う。今からでも遅く無いので明日からバカに言い直してください。どうかお願いします。
SPA!だったか何だったか忘れたが、電車の中吊り広告で見た男性誌の見出し「ワタシたちの婚活ホンネトーク」の中にあった一行に、俺は愕然とした。
猥雑な文字の並ぶ中吊り広告を毎日毎日何気なく観ているとこのような一文でさえいつしか「ふうん」程度で流してしまいそうだが、これってよく考えてみたら公衆の面前に晒すにはいささかお下品な文章だとは思わないだろうか。
そもそもアラフォーの家事手伝いって、まあ当然ながらただの40代近辺の無職なわけだ。ええと、40代近辺の無職。主婦でないところがポイントだ。
そんなひょっとしたら44歳かもしれない無職女性が壇上に上がって声高々に何をのたまうのかとお待ち申し上げればつまるところ、
「知り合った人とは毎回セックス 結局最後はセックス」(40代ぐらいの無職談)
フランスW杯前に岡田監督が発表した「外れるのはカズ、三浦カズ」みたいな妙な潔さ。
解くとカズ=セックスの連立方程式が成り立ちそうだが、全く持ってそういうつもりはないのであしからず。正しくはカズ×りさこ=セックスレスである。ああいや、そういう話じゃないか。
「アッチ」とか「最後まで」とかで表面上はカモフラージュしてるんだろうけど、要はセックス。ぼくらの方言でいうと「ぼぼ」である。そんな下品な内容を40代無職にハートマーク付きで言わすな。ハローワークへ言って下さい。
こんなどうでもいいこと公共の乗り物にぶら下げんなと思った訳だけど、今回に限らず、世の中にはちょっと言い方やアプローチの仕方を変えただけで、意外と見逃せない事が多い。
そんな「回りくどいんだけど、つまりこういうことなんだろ?ん?」と突っ込みたくなるような言葉、ちょっと今思いつくだけ書いてみよう。
「お釣りの出口にガムをつけるいたずらがふえております」
JRの切符売り場にはこういう注意書きがされているが、これが実に回りくどい。
大体「いたずら」ってなんだい。「やーい、やーい」みたいな無邪気なのを連想してしまうけど実態は全然違うでしょう。そんないたずらする暇人がいるはずない。
「いたずら」って性犯罪の表現にも使われるけど、犯罪に対する表現としては絶対適当じゃないと思う。
今回のにしたって、こんな回りくどい注意のしかたをしないでストレートに書けばいい。
「浮浪者がガムを巧みに用いた罠であなたの小銭を狙っています」
もう正直にこれじゃだめなのか。だってターゲットは明かにそこなんだから。
「デリケートゾーンのかゆみに」
最初聞いた時はアウトコース高めの、判定が非常にデリケートにならざるをえないコースの事を指しているのかと思ったけどどうやら違うらしかった。
そもそも普段デリケートゾーンなんて言葉に発している人を俺は知らない。熱心なサッカーファンならまずは「デルピエロゾーンのかゆみ」と聞き間違いするだろうよ。迷惑だ、オーレ。
アソコだけを取り上げて「デリケートゾーン」なんてえこひいきするなら、それ以外は「ノンデリケートゾーン」になるのではないか、どうなのか。耳も背中も足の裏も、股間がデリケート認定されたその瞬間にノンデリケートゾーン化。いやあそれはおかしい。俺は下唇もデリケートなのよ。
じゃあアコソのかゆみ、、、何と呼べば、、と言われても僕は困ります。
「やわらかうんちくん、はみだしてないかな」
これはムーニーマンというオムツのCMでの一言。
ずっと気になっていたのだけどもなかなか言えず、だけど最近吉田戦車も過去の著書内で同様の指摘していたことを知り、俺だけじゃなかった!と分かったので発表に至った。
つまりコレ、「下痢、出てねえだろうな」のことであって、CMの制作者としては「画期的な言い換え方だ!」と思ってのリリースだとは思うけど、いや逆に超ストレートじゃないのか。
そんな「下痢」に変わる画期的な言葉「やわらかうんちくん」が生まれるまでにあーでもない、こーでもないと、一体何度会議が開かれたことだろうか、なんて考えると泣ける。社内でも会議室予約のときには「下痢の新名称選定委員会」とかいう名前で取っていたのかもしれない。やはり、泣ける。
最終的にこのフレーズでGOになるに至るまでの広報担当者様の苦労を考えるとぼくもやわらかうんちくんがはみだしそうになるわけだが、新名称を「やわらかうんちくん」と最後まで争った他のニックネーム候補などを「ゆるBOYとかかなあ・・」なんて想像したりするとさらにはみだしそうになるわけ。
刺激の強い内容などについて、そのものを指す単語の使用を避け、直接的に言わないほうが良い事も勿論あるだろうが、例えば援助交際という言葉が売春へのハードルを下げたように、「軽い気持ち」の万引きが無くならないように、例えそれが悪い事であろうとも直接的で無いがゆえに抵抗が少なくなることもある。ある場合にはちょっとしたファッション感覚にさえなってしまう。忌々しきことだ。
だからやっぱり、ただのバカのことを「天然」と呼んで、本人の抱える重大な問題をきちんと伝えないのは罪だと思う。今からでも遅く無いので明日からバカに言い直してください。どうかお願いします。